私がサザエさんに惹かれるわけ

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念願の長谷川町子美術館に行ってきました!
東京の世田谷区桜新町にある小さな美術館は、漫画サザエさんの原作者、長谷川町子さんが建てられた美術館です。

桜新町の駅に降りたとたん、ワクワクが始まりました。

桜新町の駅からサザエさん通りを抜けて、美術館に行く道は、サザエさんがたくさんいて、楽しい散歩道って言っていいと思うの。

逆光でわかりにくいけど、駅から出たらサザエさんの像が並んでる。
赤レンガの壁が美術館です。

4コマ漫画のサザエさんは個性的

長谷川町子さんと言えば、サザエさんの原作者。私はサザエさんが大好きなんです。とくに長谷川町子さんが描いた4コマ漫画のサザエさんが大好きなんです。フジテレビで放送されているアニメのサザエさんよりも、断然4コマ漫画なんですよー。

どこが違うの?

と思う人もいますよね。

アニメのサザエさんは、「良妻賢母」がデフォルメされているように感じるのは私だけでしょうか。きっと男性の感性で描いた、理想の家族、理想のお母さん、理想の女性なんじゃないかと思います。

4コマ漫画のサザエさんの女性たちは、もっと人間臭い。女性の本音が架かれているうに思うの。
おしゃれが好きで、たまに家事の手を抜いて、夫婦げんかも盛大にしてと、のびのびしているんです。サザエさんだけじゃなくて、お母さんのフネさんもですよ。アニメのフネさんは絵にかいたような優しいお母さんですが、4コマ漫画のフネさんは波平さんと喧嘩して口きかないし、波平さんの頭をいじるしとおもしろいです。

雑誌を見て、こんなかっこをするフネさん。
次のシーンで、波平さんが失神してる。
サザエさん59巻より

ワカメちゃんも優等生タイプではなく、遊びたいだけ遊んで、ときには拗ねまくるし、子どもらしい子どもです。

女性に焦点をあてまましたが、男性陣もアニメよりは人間臭いかな。

長谷川町子さんの漫画で言えば、サザエさんのほか、「いじわるばあさん」も好き♡。
「よりぬき長谷川町子展」という冊子を読むと、長谷川町子さんは意地悪ばあさんの方が描きたいように描いていたようです。

家庭の中で、だれもが読む新聞の連載ということで、長谷川町子は自ら『サザエさん』のテーマや表現には抑制をかけていたと述懐しています。その反動ともいえるのが、1957年から『サンデー毎日』に掲載していた『エプロンおばさん』と『いじわるばあさん』でありました。強烈な個性を持ちつつ、どこか憎めない量キャラクターは、当時、実写版のテレビドラマも制作され大人気となりました。

「よりぬき長谷川町子展」p.242から

長谷川町子さんの描く世界は、意地悪といってもなんかクスッて笑えて陰湿なものではありません。「笑い」があるから明るくて、こんなブラックだったらいいんじゃないって思います。

親戚中が「サザエさん」

そもそもなぜサザエさんが好きなのか。

振り返ってみると、いじわるばあさんを読み聞かせしてもらっていたからなんじゃないかと思います(;^ω^)

小さな頃、私はよく自宅から歩いていける祖父の家によく遊びに行っていました。ひとりっこの私は、4人兄弟のいとこたちがうらやましかったこともあるかな。なぜなのかはわからないのですが、遊びに行くと16歳年上のいとこが私に「いじわるばあさん」を読んでくれたんです。小学校の低学年の頃かな。もうひとりで文字は読めたんですが、いじわるばあさんを理解することはできなかったんでしょう。いとこがなぜおもしろいのか、ひとコマひとコマ解説しながら読んでくれたんですね。今思えば根気のいる話ですね。
どうしていじわるばあさんを選んだのか、そもそも20代の若い女性が小学生にいじわるばあさんを読んであげようと思ったのか、謎ですが。。。

私はそうして、いじわるばあさんを読んで育ったんですよ。

私が小学校3年生か4年生のときに、そのいとこは結婚しました。彼女の新居に遊びにいったとき、サザエさんの4コマ漫画があって、行くたびに夢中になって読みました。そんなに好きなら続きを買っておいでってお金をくれて、いとこのうちには私が行くたびに、サザエさんが増えていったんです。

そうしたら、別のいとこがよりぬきサザエさんを全巻そろえていて、私はそのいとこのうちに行くのも楽しみでした。

そんなこんなしていたら、私のお母さんもサザエさんをどこからか借りてきてくれて、私は学校に行く前にサザエさんを読んでいく子どもになりました(^^;。勉強の本を読まないで漫画の本を読んでも怒られないなんて、なんて素敵なんだと思いましたよ。

好きになって、夢中になっていると、周囲も巻き込まれるのでしょうか。

長谷川町子さんの世界観

長谷川町子美術館には、長谷川町子さんとお姉さんの毬子さんが純粋に好きで集めてきた美術品が展示されています。私が行ったときは、「人物表現の多様性」という人物画の展示がされていました。

印象に残ったのは、岸田劉生の「麗子像」の三作品。麗子像と言えば、美術の教科書に載っているあのおかっぱの女の子の絵です。この子は見たことがあるなぁと絵を見ていて、どこか違うと思っていました。教科書の麗子像は着物をきていますが、洋服を着ていましたから。岸田劉生は何枚も娘の麗子さんの絵を描いていたそうです。初めて知りました。

麗子さん、見たことありませんか?
美術館を出たあと、このポスターの意味を知る。
知ることで、世界が広がるんですね。

集めている絵をそのまま自分たちのものにしないで、一般に公開することで小さな社会貢献をしたいって想いで、長谷川町子さんは美術館を建てられたそうです。1985年のことだから、私はまだ東京にいた頃なんですね。知らなかったなぁ。

併設でサザエさんコーナーというか、長谷川町子さんの作品コーナーもありました。漫画のラフ案もあって、超テンションの上がりました。美術館は混んでいるということもなく、ひとつひとつの絵をじっくり見ることがてきてよかったです。座る場所もたくさんあり、心地よく過ごせました。

最後は売店でサザエさんやいじわるばあさんのグッズを見て、またまたテンションが上がりました(●^o^●)
私はと言えば、足を怪我して荷物を運ぶのが大変っていう状態だったのに、ここでしか買えないという300ページくらいある「サザエさん生誕70周年記念よりぬき長谷川町子展」という冊子を買い、大満足して帰ってきたのでした。

長谷川町子さんのことなら、何でもわかる本かもね

また行きたいなぁ。

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 この記事の投稿者

白藤沙織

Web・印刷の株式会社正文舎取締役。 Webプロデューサー 兼 ライター。ときどきセミナー講師。 コーチやカウンセラーの資格を持ち、仕事に活かしています。 ダンス・歌・演劇好き。4コマ漫画のサザエさんをこよなく愛しています。

営業をどのようにしたらよいかわからないときに、Webサイトとブログ、SNSに出会う。以来、情報発信を丁寧にして未来のお客様と出会ったり、お客様のフォローをしています。

仕事もプライベートも「自分の生きたい人生を生きる」ために、「自信や勇気」を届けられたらうれしいです。

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