風邪をひいたら思い出す

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folder エッセイ, 白藤沙織のこと

月曜日から体調を崩して寝ている。

何か食べたいものはないかと娘に聞かれ、「プリンが食べたい」とすぐに思った。

プリンはのど越しがよいから、食欲がないときでも割と食べられる。
砂糖がはいっているけれど、卵を使っているから、なんか栄養もあるかなと思ってしまうのだ。

というのは建前の話で、プリンは子どもの頃のしあわせいっぱい詰まった食べ物だからだ。

プリンは子どもの頃から大好きなおやつです

私の母はよくプリンを作ってくれた。なぜかはわからないけれど、プリンは我が家の定番のおやつだった。母がプリンを作り出すと、私はいつもわくわくしていた。そして、冷蔵庫でプリンが固めている間中、いつ固まるのか冷蔵庫をのぞくのが楽しみだった。ドアを開けては閉め、開けては閉めして、いつ固まるか待ち遠しかったのだ。

外で遊んでいてうちに帰ってきたとき、プリンが冷蔵庫にあるとめっちゃうれしかった。

プリンは最高にお気に入りのおやつだったのだ。
私が好きなのは、卵と牛乳で作るシンプルなプリン。頭にカラメルソースがかかったやつね。生クリームとかで飾り立てるのはあまり好きではない。
黄色と茶色のシンプルな、つるんと冷たいプリンが好きなの。

そのうちに、私は欲が出てきた。プリンカップの大きさでは、満足しなくなったのだ。

「いつか、ラーメンどんぶりでプリンを食べたい」

これが私の夢になったのだ。

母は最初は「なに、ばかなことを言ってるの」みたいな感じだったと思う。が、私があまりにも憧れているので、作ってもいいなもなぁという気持ちになっていたかもしれない。

母は一度だけ、ラーメンどんぶりでプリンを作ってくれた。

「わぁー」。

すごくうれしかった。めちゃくちゃ大きなプリン!
どうやって食べたかはもう覚えていないけれど、ラーメンどんぶりサイズのプリンを食べる夢は確かに叶ったのだ。

私が具合が悪くて寝ているときも、母はプリンを持ってきてくれた。熱っぽい身体には、ひんやりとしたプリンが心地よかった。

19歳になる年から、私は両親とは一緒に住んでいない。だから、おやつにプリンを作ってくれる人もいなくなった。たまに自分で買っていたくらい。

だけれど、体調を崩して寝ていたら「プリンが食べたいな」と思うのは、母との思い出がたくさんあるからだろう。

娘が買ってくれたプリンを食べながら考えたことはそんなことだった。

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 この記事の投稿者

白藤沙織

Web・印刷の株式会社正文舎取締役。 Webプロデューサー 兼 ライター。ときどきセミナー講師。 コーチやカウンセラーの資格を持ち、仕事に活かしています。 ダンス・歌・演劇好き。4コマ漫画のサザエさんをこよなく愛しています。

営業をどのようにしたらよいかわからないときに、Webサイトとブログ、SNSに出会う。以来、情報発信を丁寧にして未来のお客様と出会ったり、お客様のフォローをしています。

仕事もプライベートも「自分の生きたい人生を生きる」ために、「自信や勇気」を届けられたらうれしいです。

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