花は観手に咲く ~ エクスマセミナーからの学び
「花は観手に咲く」
室町時代の能役者である世阿弥の言葉です。
この言葉は学生の頃から聞いていました。
そして、私が師事しているエクスペリエンスマーケティングの藤村正宏先生からも習った言葉です。
藤村先生のブログから意味を引用させていただくと、下記のようになります。
世阿弥は能を観て美しいと思ったり、すばらしいと感じたりする感動を、「花」と表現したんです。
そして、その「花」は能を舞っている演者にあるのではなく、観ている観客に咲く。
そう言ったのです。商品価値を決めるのはお客様(2013年11月11日)
http://ameblo.jp/ex-ma11091520sukotto/entry-11684744847.html
つまり、花が美しく咲いているから人が美しいと思うのではなくて、
見ている人が花を美しいと感じているのだから美しいのだということです。
エクスマ実践塾でこの話を聞いたときに、わかるようでわからない。
もやもやとした気持ちになっており、ずっと気持ちを引きずっていました。
最近になって、「あぁそうなんだ」とやっとこの言葉が自分の中で消化できました。
そして、9月17日に小樽政寿司さんで行われた、
「エクスマセミナー「映画で気づく!SNS時代のビジネスの本質」に参加して、
もっと深く理解できたように思います。
話に引き込まれる理由とは
この日のセミナーは、藤村先生、お弟子さんの坪井秀樹さんと短パン社長の3名が講師でした。
「映画」をテーマに、SNS時代になったいま、どのようにビジネスに取り組んだらよいのかというのがセミナーの内容でした。
エクスマの講師陣のお話はいつ聞いても面白い。
そして、明日から行動しようとその場で決断でき、何らかの行動を起こせるんです。私の場合はね。
それはいったいどうしてなんだろうと、今回じっくりお話を聞きながら考えていました。
そして、今回気づいたことはエクスマの講師の方は、
「花は観手に咲く」ということを大事にして、話をしているからだということです。
聞き手のことを考えているので、話し手が一方的に伝えたいことを伝えているのではないと思ったんです。
どうしてそう思ったのか、理由は3つあります。
1. シナリオが作り込まれている
ライトが消えてオープニングのスライドが始まり、
ぱっと明るくなったら、こんな感じ。
最初から、参加者の心を惹きつけています。
つかみはOKって感じですね。
と言っても、個々人でご自分の話を作り込んでいるのだと思います。
藤村先生はほかのお二人のスライドをチェックしていないと話されていました。
Jazzの即興演奏のように、それぞれのプレイヤーが個々の技術を磨いて、
お互いに呼吸を合わせているのかもしれません。
(合わせていないのかもしれませんが、、、)
2. 実体験に基づいて話をしている
藤村先生は初め、坪井さん、短パン社長ともに、話されていることはご自分が実践されてきたことです。
実体験に基づく話は、ビジネスの話であってもいきいきとして面白いです。
坪井さんと短パン社長は、エクスマで学んだことをどのように自分のビジネスで実践されてきたのか、
その話をしてくださいました。
藤村先生は「ビジネスは楽しくやろう」と話されていて、
それをどうやるのか、実際に私たちに見せてくださっています。
事実に基づく話が多ければ多いほど、説得力が増していきます。
なるほどなー、すごいなーという感想は、ここから出てくるんだと思うんです。
3. 呼吸が合っている
3番目は何と伝えたらよいのかわからないのですが、
話し手の呼吸と聞き手の呼吸が合っているように思うんです。
藤村先生が演劇をされていた経験から、
講演でも聞き手が理解できる、聞き手に伝わるということを大切にされています。
坪井さんのお話の中で、「うまいと伝わるは別のこと」と藤村先生に言われたエピソードが出できました。
演技の上手な役者が、必ずしも伝えるのが上手とは限らないと藤村先生が話したそうです。
この3つは、講演に限らず大事ですよね。
会議でも、社員教育でも、商談でも、「シナリオを作り込む」「実体験を話す」「聞き手と呼吸を合わせる」この3つが揃ったら、話がわかりやすく伝わりやすいので、自分が計画したように動くと思うのです。
聞き手のことを考えよう
「伝わる」ことにこだわることが、
「花は観手に咲く」ということではないか。
私はエクスマセミナーで3人のお話を聞いていて思いました。
自分が伝えたいことを一方的に話すのではなく、
相手に伝わるように話す。
話の価値は聞き手が決める。
こんな心構えでいつもいたい。
今回のエクスマセミナーでの最大の気づきは、「花は観手に咲く」心でした。
14時~20時近くまで行われたセミナーでは、ほかにもたくさんの学びがありました。
そのお話は何回かに分けて書きたいと思います。
本質はまじめで練習もたくさんしているのだと思いますが、
こんなゆるさがあるから、おもしろいんです。
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白藤沙織
Web・印刷の株式会社正文舎取締役。 Webプロデューサー 兼 ライター。ときどきセミナー講師。 コーチやカウンセラーの資格を持ち、仕事に活かしています。 ダンス・歌・演劇好き。4コマ漫画のサザエさんをこよなく愛しています。
営業をどのようにしたらよいかわからないときに、Webサイトとブログ、SNSに出会う。以来、情報発信を丁寧にして未来のお客様と出会ったり、お客様のフォローをしています。
仕事もプライベートも「自分の生きたい人生を生きる」ために、「自信や勇気」を届けられたらうれしいです。