ブログのもうひとつの交流
1度も会ったことがないけれど、そして本名も知らないけれど、私を支えてくれる大切な人がいました。
私が手術を受けた後、病気のことを知りたくて検索ばかりして、その方のブログに行き当たりました。当時の私にはそれが励みで、「いいね」したり、たまにコメントを書いたりしてたんです。
そして毎年12月31日には、こんな文章で締めくくってました。
どうか、病気と闘う皆さん全員に、希望の光が射し、明るい未来が訪れますように。
2017年の12月31日もこの文章がアップされていて、とても安心していたのですが、、、
それからあまりブログが更新されなくなり、病状もよくなかったようで心配していました。1月中旬に亡くなったそうです。
そういうこともすべて、私はブログだけで知っています。
かなりゆるいつながりだったけれど、大事な人でした。療養のための情報をたくさんくれたし、いつもつながっている仲間に対する思いやりが感じられる文章を書かれていました。そして、何よりもよかったのは、どんなときでも「生きる」ことをあきらめていなかったこと。それがやっぱり、病気で不安なときに励みになったのです。どこかに前向きに生きている人達がいると知るだけでもやっぱり違います。
ご冥福をお祈りするとともに、その方にはとても感謝しているとお礼を言いたいのです。
そして、インターネットを通じてできるゆるやかなコミュニティは、いいなぁと思うんです。とくに人には言いづらい問題を抱えると、孤独になりがち。コミュニティがあると、日常生活もちゃんと送れるところがいいなって思うんですよ。
インターネットっていろんな出会いをデザインできる
私がインターネットが好きな理由のひとつは、現場では少数派であっても、同じ背景を持つ仲間とつながっていく手段があるから。そうすると、社会のかわいそうな存在で居続ける必要はなくなります。そして、たくさんの人と支え合えることがわかります。
人はなぜマイノリティになることを怖れるかわかります?
孤独になりたくないから。それだけだと思います。
一般的には「負」のことで悩んでいるときは、SNSよりもブログで情報発信するのがいいと思います。ブログは自分の想いを書いてつながっていけるから。たとえ疑似的であっても仲間ができるんですね。コメントも制限できるので、意図しない人たちと交流しなくてもいいし。Twitterとかも匿名でできますが、情報が拡散されすぎちゃうときが怖かったりします。
それにはリアリティがないと批判されるかもしれない。人と人は実際に会ってつながっているのがいいと。それはそう思います。
けれども、その社会でしっかり自分として生きるためにも、その社会以外にも支え合える人がいると思えるのはいいことって私は思うんですよ。
実際、私の周囲には離婚した人がいなくて、その問題に悩んでいたときに知り合った片親の人たちはインターネットで知り合いました。その頃はまだSNSはなくて、メーリングリストでコミュニケーションしていました。片親家庭のお父さんもお母さんもいて、お互いに痛みがわかるから、補い合って子育てしてきました。
こういう仲間がいたから、私の娘も世の中には自分と同じ境遇の仲間がいると認識できたと思います。ネットで知り合っても、その後リアルに知り合って、みんなでいろんなイベントをしましたよ。それは楽しい思い出です。
病気になったときは、さすがにリアルに会うということはあまりなかったけれど、お互いにブログを書くことでつながりができたのはよかったです。
私も自分の治療の選択を書いたりしていたら、そのあとに手術をした人の参考になったようです。
どこの誰かわからないけれど、心の中ではしっかり存在している。そんな仲間もいることがステキなことなんじゃないのかなって私は思います。
だから、今日も仕事以外のことも、せっせと情報発信しています。
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この記事の投稿者
白藤沙織
Web・印刷の株式会社正文舎取締役。 Webプロデューサー 兼 ライター。ときどきセミナー講師。 コーチやカウンセラーの資格を持ち、仕事に活かしています。 ダンス・歌・演劇好き。4コマ漫画のサザエさんをこよなく愛しています。
営業をどのようにしたらよいかわからないときに、Webサイトとブログ、SNSに出会う。以来、情報発信を丁寧にして未来のお客様と出会ったり、お客様のフォローをしています。
仕事もプライベートも「自分の生きたい人生を生きる」ために、「自信や勇気」を届けられたらうれしいです。