なぜ「個」を出した方がいいのか。私なりに考えてみた。
ビジネスブログで成功するには、「個」を見せることが大切です。
って、ブログを書き始めたときに習いました。
単純な私は「そうなんだー」と思い、それまで「テクニカルライターS」で書いていた記事を「白藤沙織」っていう本名にして、顔写真を載せるようにしました。
また、なぜだかわからないのですが、隙間を作ることを意識していて、ビジネスのことを中心に書いても、ちょっとしたプライベートな小ネタを書く日もありました。
どうなったかというと、小ネタの方がウケました。
とくに、娘と私の会話集はファンになってくださる方が多かったのです。
そして、私のことを覚えてくださる方が増えたんです。そして、仕事の話が増えてきました。
私、能天気なので、「個を出しながらブログを書くと、少しずつ覚えてもらえて、そこから仕事につながるんですよ」って、本気で思って商談とかセミナーとかコンサルの時言いました。
「広報にお金をかけなくても、自分の時間をかけたら、売り上げに結びつく流れができるんです。」って大発見のように言っていました。
でも、ビジネスっぽくなく響いちゃったのか、「そんなことより、すぐに売り上げにならなきゃ意味ない」とか言われること多かったです。
当時はなぜそう言われるかわかってなかったし、なぜ個を出すといいかも明確に説明できなかったから、悲しい思いもしてました。でも、今なら理由がわかります。今日はそんな話を書きます。
「専門性」だけでは独自化は難しい
みなさん、Web屋に期待することは何ですか?
- 素敵なデザインができる
- 儲かるホームページが作れる
- SEOができる
- マーケティングの相談に乗れる
- SNSとかブログとかの活用まで教えてくれる
- データ解析ができる
いろいろあると思います。
が、得意不得意とか、感性の問題は置いといて、Web屋ならば上のことはできます。
プロのWeb屋ならば、ある一定水準以上のことはできます。どの会社もできます。
だから、価格競争になってしまうんですよ。だって、どこでもいいなら、安い方がいいじゃないですか。
ものだって同じで、たとえば化粧品だったら、ちょっと乱暴ですがどのメーカーの化粧品も同じとも言えます。
化粧水は肌を潤すし、マスカラは目もとをはっきりさせる。こういう根本的な機能的なことは、どの化粧品も同じ。
もちろん、スペックは様々ですが、お客様にとってはそれは見えづらいことです。企業の目線で、競合他社と差別化できることを一生懸命考えるんですが、それが案外お客さんにとってはどうでもいいことだったりします。
「正文舎は正しい文法でHTMLが書けます」って私ががんばって言っても、みなさんにとってはまぁどうだっていい話ですよね。
デザインが気に入って、ある程度の検索順位が確保できていて、お問合せにつながってくれれば、正しい文法かどうかなどあんまり気にならないと思います。文法はどうでもいいけど、価格は安い方がいいって思いますよね。きっと(笑)
私、正しいホームページが作れるってことでは、悔しい思いを山ほどしてきました。
コンペに負けたホームページを見て、こんないい加減でいいのかーーーって思ったこともあります。でも、それは私の勝手な期待。負けたものは負けたんです。
こうやって、コンペに負け続けたとき、改めて思いました。
価格だけで決められるような空間から脱出したいと。
では、どうしようか。
私は、専門以外のところも、判断の基準に入れてもらえるようにしようと思いました。
(プロとしての自信、経験、実績がある一定水準あることが前提です。)
それが人柄だったり、趣味だったり、好きなことだったりなんですよね。人が商品やサービスを選ぶときは、案外単純なんだなって最近は思います。
値段が安かったり、
色がきれいだったり、
知り合いだったり、
担当者がよかったり、
理由はさまざまありますが、みなさんほぼ適当じゃないかと。。。へへっ
だってね、洋服を買うときも最初は確かに予算はあります。それでも、すっごく似合う服があったらちょっと予算オーバーでも買っちゃうときありませんか? 予算から大幅にオーバーすると買わないですが、「あぁいいな。」「ほしいな」と思ったら、頭の中で何か節約したら買えるなとか算段して、買っちゃうときありませんか? そして、そうまでして買ったものは、お気に入りのもので大事にする。
私はこんな考えで、
娘に突っ込まれてあたふたしている私がおもしろいと思ってもらえたり、
サザエさん話で盛り上がれると思ってもらえたり(今までひとりいらっしゃいました)、
なんかわかんないけど会ってみたいと思ってもらえたり、
自分の専門プラス何かで覚えてもらって、仕事をしてみたいと思ってもらえるようになりたいと思ったんです。
もしかして価格が折り合わなくて、お仕事にならないかもしれない。それは仕方がない。
でも、「他社はこんなに安いんだから」と半ば強制されて、値引きばかりして仕事をするのも悲しいなって思うんです。
同じがんばるのであったら、「正直、奮発しちゃったけど、作ってもらったホームページで売り上げが伸びたから、元がとれたわ」と言ってもらえるようになりたいんです。
「奮発しちゃった」という部分は専門以外の「個」にあてはまるところ。
「元がとれたわ」という部分は専門性にあてはまるところ。
このバランスがとれたら、最高だなって思っているんです。
専門性では差がつかないけれど、個性はひとりひとり違うから独自のものになっていく。
こういう風に説明すると、ビジネスっぽく響くかなぁ。
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この記事の投稿者
白藤沙織
Web・印刷の株式会社正文舎取締役。 Webプロデューサー 兼 ライター。ときどきセミナー講師。 コーチやカウンセラーの資格を持ち、仕事に活かしています。 ダンス・歌・演劇好き。4コマ漫画のサザエさんをこよなく愛しています。
営業をどのようにしたらよいかわからないときに、Webサイトとブログ、SNSに出会う。以来、情報発信を丁寧にして未来のお客様と出会ったり、お客様のフォローをしています。
仕事もプライベートも「自分の生きたい人生を生きる」ために、「自信や勇気」を届けられたらうれしいです。