論理だけでは通用しない時代だから、アートに触れて感性を磨き、直感力を育てよう

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歴史、美術、デザイン、音楽、映画など、ビジネスに関係なさそうなものを生活から排除すると、結局ビジネスも行き詰ります。

なぜなら、ビジネスで重要視される、論理的なもの、知識や技術は人間が「頭」で考え出したもの。これは、誰でも勉強すると身につけることができます。
そして、知識や技術はその分野のプロであれば、当たり前に持っているものです。知識や技術を業界の最高レベルにまで高めなければ、それだけで人を魅了することはできません。

私は、独自の商品やサービスを生み出す原動力は「心と身体」だと思うようになりました。
たとえば、同じ印刷物・同じWebサイトでも、会社によって出来上がるものが違うのは、「心と身体」の感じ方が違うからです。これが個性・独自性の正体なのではないかな。

こんにちは。札幌でWebプロデューサーをしている白藤沙織です。

2020年は意識して、文化芸術に触れてきました。
私が学んでいるエクスペリエンス・マーケティング(エクスマ)の藤村先生は、ビジネスに役立ちそうもない学問が、新しいものを生み出してきたと話されています。

スキル(論理・技術=頭)と、センス(感覚=心と身体)の違いをよく考えるようになりました。

藤村先生はこの考えを実践するため、エクスマ学院を企画し、エクスマ塾生に文化芸術に触れるきっかけを作ってくださいました。
今日はエクスマ学院での学びを書きます。

エクスマ学院の最終回
コロナで一度もリアルで参加できなかったのが残念でした

感性を磨くと自分自身に戻っていくのではないかな

映画、美術、歴史、音楽、デザインなど、さまざまな芸術に触れることで、私はどんどん自分自身に戻っていくなぁと感じていました。論理や知性で自分をコントロールするのではなく、心と身体が何を感じているのか知ることが、自分自身に戻る感覚がしたのです。

たとえば、美術がテーマだったとき、美術鑑賞には5つの段階があり、最初は「直感的に好きか嫌いか」で判断してもいいというお話がありました。

ゲスト講師の篠木真希さんの講義から

美術鑑賞というと、何か高尚なことを言わないといけないような気がします。だから、自分には縁遠い感じがしていました。
が、そういえば、小学生の頃は、教科書に載っている作品を見て無邪気に、「この女の人は何しているんだろう」「この絵はきれいだな」とか自分の考えを持っていました。まずはこれでいいと思ったら、もっと美術を楽しめそうです。

歴史の時間では、歴史を学ぶ意義を改めて認識しました。
現在何が起きていることを正しく知るには、過去の歴史を知らないといけない。そして、現在のことがわかっていないと、未来を予測することはできないからです。

パレスチナで紛争が絶えない理由も、歴史をしると理解できます。

歴史というと、政治や経済の時の流れを勉強することが多いと思います。
でも、歴史はそれだけじゃないですね。音楽や美術も文学も、歴史的背景を知ると、より深く味わうことができます。

歴史はすべての学問や芸術の基礎になるのではないかな。

もっとも、興味のあるところだけ深めていけばよく、まずは触れてみて「ここが好き」「ちょっと嫌い」など自分の感覚で楽しめばよいんですね。

ビジネスのリソースは自分の過去にある

少し話がそれます。
私が「クリエイティブライティング」を習っていたとき、創造的なことは過去の自分の記憶にアクセスしないと出てこないと習いました。つまり、人間は自分が何も知らない、まったく新しいことから物事を生み出しているのではないのです。過去に経験したこと、学んだことの組み合わせで、何か新しいアイディアが生まれてきます。

エクスマ学院の課題で、「すべては自分の過去にあること」を私はより深く理解できました。
課題は下記の2つです。

  • お勧め映画
  • 自分の身近な歴史を調べる

課題に取り組くんでいたとき、なぜこの映画なのか、なぜこの歴史なのか、深堀していくと自分の過去と結びつつくなと思ったんです。

映画紹介では「蜜蜂と遠雷」を取り上げました。この映画では「月」をテーマにしてピアニスト2人が即興で連弾するシーンがあります。このシーンがすごく印象的だったので、説明の中心をこのシーンに決めました。

なぜ、ここのシーンに惹かれるかというと、私はドビュッシーの「月の光」が好きだし、ピアノの連弾も好きだからだと思います。

歴史では、北海道開拓使がシンボルマークとした赤い星「五稜星」を紹介しようと思いました。
最初は五稜星がついている歴史的建築物を訪れて、ひとつひとつ紹介しようと思ったのです。
ですが、調べているうちに北海道開拓使次官「黒田清隆」が、日本初の女子留学生派遣を提案したことを知りました。日本初の女子留学生のひとりは、津田塾大学を創立した津田梅子です。私は津田塾大学の出身なので、津田梅子と北海道がつながったのがうれしくて方向転換。津田梅子の生涯を通した、明治時代のことを紹介しました。

旧北海道庁を見ながら、北海道開拓使と津田梅子のつながりを紹介しているところ。
(北海道議会に許可を得て入れてもらいました)
津田塾大学創立者の津田梅子さん。いま、ここで話をするとは思っていませんでした

結局、私が作ったものは、すべて私の過去から取り出して、再編集したものです。

つまり、何かを考えるときには、自分の過去にアクセスすればするほど、アイディアが生まれてくるんだなと実感したのです。

これはビジネスも同じですね。商品やサービスを企画するときも、自分の過去の記憶がどこかで結びついてくるからです。

だから、たくさんのアートに触れて、できるだけたくさんの体験をして、自分の感覚をより鋭くすることが最も大事なことだと、エクスマ学院で気づいたのです。

興味のままにひとつのテーマを深堀してみると、ビジネスにもいい影響があると思うのです。

■お知らせ

2020年1月25日(月)20時~22時まで、 オンラインで、エクスマ新春セミナーがあります。
たぶん、オンラインなのでドタ参できるかも。
お申込みなど詳しくは藤村先生の記事をご覧くださいね。参加費は3000円です。

https://www.ex-ma.com/blog/archives/13472

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 この記事の投稿者

白藤沙織

Web・印刷の株式会社正文舎取締役。 Webプロデューサー 兼 ライター。ときどきセミナー講師。 コーチやカウンセラーの資格を持ち、仕事に活かしています。 ダンス・歌・演劇好き。4コマ漫画のサザエさんをこよなく愛しています。

営業をどのようにしたらよいかわからないときに、Webサイトとブログ、SNSに出会う。以来、情報発信を丁寧にして未来のお客様と出会ったり、お客様のフォローをしています。

仕事もプライベートも「自分の生きたい人生を生きる」ために、「自信や勇気」を届けられたらうれしいです。

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