検索エンジンで1位になっても売り上げが伸びるとは限らない

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ホームページ屋の私は、過去によくこの相談を受けていました。

「○○○○というキーワードで、検索エンジンで上位になりたいんです」

2012年くらいまでの私は、一生懸命その施策を考えて、お客様に提案していました。

が、Googleの検索エンジンのしくみが大幅に変わった2013年くらいから、検索キーワードのみで一位にする施策は考えなくなりました。とくに2015年以降は、それほど重要視していません。

ホームページの内部的な対策は制作者として必要なことでもあるのでしっかりします。

でも、いまはお客さまには、聞かれない限り検索エンジン対策の有料のサービスのご案内はしていません。検索エンジン対策に力を入れるよりも、ブログを書いてFacebookやTwitterをやって、ホームページに来てもらう施策の方がずっと成果に結びつくって思うし、お客さんといい関係づくりをするのにも役立つと思うからです。

今日は、なぜ私がそう考えているのか、理由を書きますね。

WebやSNS活用の先生もしています。

検索エンジンで1位は何のためになりたいのですか?

以前から検索エンジン上で、競合他社と熾烈な争いをしているお客さんの場合は、順位が下がると本当に売上も下がるので、こういうケースではリスティング広告と検索エンジン対策をこまめにして、順位をキープもしくは上げることを考えた施策をします。それは、どうしても必要だから。

ですが、そういう方は、私のお客様では少ないです。なぜなら、リスティング広告とか検索エンジン対策は、資金を投入して続けなければならないからです。リスティング広告や検索エンジン対策で他社と競争すればするほど、ホームページへの流入を有料のものに頼らなければならないくなる。

投資し続けられる資金が必要なんです。こういう構造は、資金力がある大手企業さんに有利なのではないかなと思います。

たとえば、1か月に10万円の予算で運用するなら、年間で120万円。それを投資して、どのくらいのリターンがあるんだろう。広告予算をかけて、黒字化するにはどうするんだろう。業界的にリスティング広告や検索エンジン対策をし続けなければならないところはしかたがないとしても、私はそのお金を別なことに使った方が中小企業はよいと思います。私なら1年に120万円以上の予算があったら、エクスマセミナーに毎回参加する方が有効って思っちゃう(あはっ)

確かに検索結果画面の上位にホームページが表示されると選ばれる確率が高くはなります。そして、いろんな手法を駆使したら、検索エンジンで1位になることも不可能ではない。だから、がんばってみる~っていうことになるかもしれないんだけれど。

ちょっとまってください!

検索結果画面の1位になって、期待することは何ですか?

検索結果画面の1位になりさえすれば、売り上げが伸びると考えているのではないですか?

私、その考えは甘いと思うんです。

ホームページはどんな気持ちで作成していますか?訪問してきたお客さんが、このホームページでモノを買いたいって思えますか?お客さんのことを思って、ホームページを運用していますか? この気持ちがないと、やっぱり訪問してきたお客さんがすぐに帰っちゃって、売り上げには結びつかないって私は思うのですよ。

  • お客さんのためを考えて作られていますか?
  • サービスや商品はわかりやすく説明されていますか?
  • 誰が経営されているのかわかりますか?
  • 申し込み先はわかりやすいですか?
  • そもそも、なぜあなたの売り上げにお客さんが貢献しなきゃならないのですか?

ってことを考えていくと、検索結果を気にするよりも、するべきことは山ほどあります。

それにね、上記のことを考えて丁寧に作ったホームページならば、そして丁寧に更新したりしていたら、検索順位が多少低くてもお客さんからの問い合わせはあります。

検索エンジンでできることは、お客さんをホームページに連れてくることです。

だから、検索エンジンで上位になってやっときてもらったお客さんに、ホームページ上で売らなければ、売り上げは伸びないんです。

もうひとつ、ホームページからの誘導で考えることは、ここから来るお客さんは一見さんも多いってことです。とくに、会社名以外で検索してくるお客さんは、あなたの会社を探しているのではなく、あなたの会社のサービスやモノを探している人。ほかに条件がよければ、別の会社でモノを買ってもよいと思っているんじゃないのかなぁ。

そのお客さんに自社を好きになってもらうためには、ホームページで丁寧に商品やサービスのことを説明して、経営者の顔やお店の写真を出して信用してもらう雰囲気を醸し出す必要があるんですね。

ホームページでの商談は、お客さんの様子をみて話をすることはできないので、まずは自分たちができることを全部みせて、お客さんに選んでもらうようにしましょう。

ホームページの商売のコツは、情報の先出しじゃんけんです。

顔を見て商談できないから、まずは自分たちの情報を全部見せて、その中から選んでもらうっていうのが基本なの。

文章が多くなると、ホームページを読んでもらえないとか言うのは、そもそも興味がない人だから。

高額商品ほど、本気で購入を検討している方は、何度もホームページを訪れて、じっくりと情報を読んでいる傾向にあります。

これは、2007年からいろんな企業さんのアクセス解析をしてみて、得ている結論です。

文章なんて読まないよーとか、画像を大きくしたらそれでいいとか。

お客さんの中には、「そのようにアドバイスされているんです」と聞いてくれる方がときどきいらっしゃいます。

えっとね、テクニックだけ追っていくならば、そうかもしれないの。

だから、それはそれでいい。

だけれども、検索エンジンで絶対に順位が上がるしくみはないです。また、ひとつのサイトで成功している方法も、業種もサービスや商品の性質が違えば、通用しないこともあります。

ちゃんと、検証する必要があると思うんですよ。私はね。

ホームページは更新されていることに価値があるから、手入れをすればするほど、優秀な営業マンになってくれますよ。

この子は後出しを狙ってますが、ホームページの場合は先だしですよ!
が、、、

私はなんだかこの話をすることも、少なくなってきました。

なぜってね、今はFacebook、Twitter、InstagramというSNSがあるからです。

SNSの方が関係性は格段に作りやすい

SNSは双方向でコミュニケーションしやすいので、潜在的なお客さんに自分や会社、サービス・モノなどを知ってもらういいツールです。友だち同士でつながっているから、口コミも起こりやすいです。

スマホだったら、写真や動画もアップロードしやすいので、文字情報だけよりも理解しやすくなりますね。そして、やりとりもしやすい。

とくにFacebookは実名登録がルールですから、誰と会話しているのかわかりやすいですね。実名だと発信しにくいな、もっと軽く発信したいなと思うならTwitterがあるし、写真の方がいいなと思えばInstagramがあります。

どれも共感したら「いいね」と意志表示できるツールです。

ホームページよりも、SNSの方が情報発信しやすいし、ほかの方の情報もすぐに入手できるから、私はまずはSNSに力を入れて、自分のことなどを知ってもらうようにする方がいいと思います。ゆるく知り合いになっていくんですね。

ここで、しっかりと関係性を作った上で、商売するためにホームページに誘導したらどうなるか。興味があるのなら、買ってくれます。その商品やサービスに興味がなくても、あなただから買ってくれる人もいるかもしれません。そういうことが起こるのがSNSの世界です。

自分や会社について、事前にたくさんの情報を発信していると、興味を持ってくれた人との商談もスムーズにしやすいです。お互いに知っていたりすると、発注などは決まっていて、あとは条件を確認し合うだけですからね。

自分の考えにも共感してくれているので、お仕事は進めやすいんですね。こんな環境をどんどん作る方が、検索エンジンで1位になるよりも、結果として売り上げは伸びると私は考えています。

SNSを丁寧にすると、それだけ直接的な反応がありますからね。

ホームページも確かに大事なんです。でも、SNSの力ももう無視できない。

というよりは、SNSを無視していると、今は他の企業に置いていかれちゃう。

今の時代、情報発信と言えば、まずはSNS。次にブログとホームページ。そんな優先順位になっているかもしれません。

そして、これはますます加速するんじゃないかなって思うの。

そういう意味でも、検索エンジンだけを見ている企業は、置いていかれちゃうように思うんですよー。

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 この記事の投稿者

白藤沙織

Web・印刷の株式会社正文舎取締役。 Webプロデューサー 兼 ライター。ときどきセミナー講師。 コーチやカウンセラーの資格を持ち、仕事に活かしています。 ダンス・歌・演劇好き。4コマ漫画のサザエさんをこよなく愛しています。

営業をどのようにしたらよいかわからないときに、Webサイトとブログ、SNSに出会う。以来、情報発信を丁寧にして未来のお客様と出会ったり、お客様のフォローをしています。

仕事もプライベートも「自分の生きたい人生を生きる」ために、「自信や勇気」を届けられたらうれしいです。

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