謙虚であること。ビジネスがうまくいくコツなのだと思う
新しい年も、ビジネスがうまくいってほしい。去年よりもよい環境を作りたいな。
そう思っているからでしょうか、ヒントを見つけました。
「自分を知って、謙虚になること」です。
ビジネスが成功するということは、つい自分の力が伸びてすごいからと思いがちです。
日々努力するのも、すごい自分に出会いたいからでしょう。
でも、それだけでは自己満足に終わってしまう。
年末年始にかけて読んだ本2冊とも、そのことを教えてくれました。
他人目線が入らないと、ビジネスはうまくいなかい
このお休みに読んだ2冊は、歴史小説とコンテンポラリーダンサーの半生。
まったくジャンルが違うのに、2冊とも似たような記述が出てくるんですよ。
私が読んだのはこの2冊。
- 生きてりゃ踊るだろ 辻本知彦(文芸春秋)
コンテンポラリーダンサーで振付家の辻本さんの子ども時代から、現在の仕事に対する考え方が書かれています。辻本さんは、土屋太鳳さんや米津玄師さんの振り付けもされています。 - 峠越え 伊藤潤(講談社文庫)
徳川家康の物語。今川家の人質時代から本能寺の変を経て伊賀越えで三河に戻るところまでが描かれています。
自分のチカラを過信することなく、自分をしっかり見つめて、自分と他者のために動くんだよって教えてくれていると思いました。
私が付箋をはった文章を紹介しますね。
自分と他者の成長を心から望んだら、謙虚に思いやりを持ってふるまった方が本質的であることを悟ったのだ。
生きてりゃ踊るだろ P.230
東京オリンピックのオープニングセレモニーに出演することになったとき、最初は「ハイレベルな技術」を見せてうまく踊りたいと思ってた辻本さんでした。ですが、稽古を重ねるうちにその気持ちが消えたそうです。最終的にはテクニックを封印して、「みんなの未来を祈って、幸せの種を蒔こう、最後はみんなに元気をいれよう」と、他者の幸せを願って踊れたというのです。
このページを読んだとき、私はこんな気持ちで仕事をしているかなぁと、思わず自分に聞いてみました。仕事は一人ではできないですからね。やらされている作業から、ほかの人がしあわせになるための仕事にどう変化させていいのかなぁと考えていました。
そんなときに出会った文章がこんな感じです。
「竹千代、いかに物事がうまく運ぼうが、それが己の力だと思うてはならぬ。たまたま運が味方してくれたと思うのだ。己の力など微々たるものだ。それゆえ天運を逃さぬよう、しっかりと掴まえておくことが大切だ。己を見失った時、天運にも見放される」
峠越え P.192-193
竹千代は、徳川家康の幼名です。人質になった今川義元のところにいるとき、家康の師である太原雪斎が言った言葉です。
武田家を滅ぼしたあと、自信過剰になっていく織田信長に対して、家康が雪斎の言葉を思い出したのです。
このあと、織田信長は本能寺の変で命を落とし、逆に徳川家康は江戸幕府を開き、戦国時代に終止符を打ちます。
このふたつの文章から思ったのは、自分目線だけで仕事をしていても、あまりうまくいかないのではないかということです。他者目線で自分がどのようにふるまっているのか、客観的にみられるようになってこそ、自分にも他人にも喜んでもらう仕事ができると思ったんですね。
自分を客観的に見るのは勇気がいる
ただ、他者目線を入れましょうと言っても、なかなか難しいことです。
見たくない自分も見なくてはいけなくなるからです。
でも、勇気をもって自分の姿を見てみると、こんなヤツ嫌いだと思う自分に出会うのですが、逆になかなかうまくやっている自分にも出会えます。
マイナスとプラス両方あるから、人間らしいのかもしれません。
見たくない自分もイケてる自分も、両方の自分を認められると、バランスのとれた仕事ができるのではないでしょうか。
でも、イケてる自分が価値があって、ダメな自分には価値がないと思っていては、なかなか他者目線で自分を見ることができなかったり、他人の意見を聞くことができません。マイナスをシャットアウトしてしまうからですね。
そうならないためには、どんな自分も自分で全部ひっくるめて〇(マル)なんだよって、自分に教えてあげることかなと思います。
どんなにいい結果を出せたとしても、どんなにダメダメな自分がいたとしても、心を広くもって認めていきたいと思います。そうして、初めて他人目線になれるし、それが謙虚なんじゃないかと思うのです。
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白藤沙織
Web・印刷の株式会社正文舎取締役。 Webプロデューサー 兼 ライター。ときどきセミナー講師。 コーチやカウンセラーの資格を持ち、仕事に活かしています。 ダンス・歌・演劇好き。4コマ漫画のサザエさんをこよなく愛しています。
営業をどのようにしたらよいかわからないときに、Webサイトとブログ、SNSに出会う。以来、情報発信を丁寧にして未来のお客様と出会ったり、お客様のフォローをしています。
仕事もプライベートも「自分の生きたい人生を生きる」ために、「自信や勇気」を届けられたらうれしいです。