私が文章を書ける理由
私のなけなしの能力で、最大限に役立っているのは「書くこと」である。
上手下手は別にして私が文章を書くのが好きだし得意だからとなんとなく思っていた。
だか、これは思い込みということがわかった。
私の父も母も文章を書く人なのである。
つまり、私の文章好き・記録好きは、遺伝だったのである。
文章で人生を切り開いたようなもの
まずは、私の人生の危機をいかに文章で乗り切ったか紹介したい。
大学もそうだった。
マークシート形式で出題する大学はすべて落ちたけど、論文形式で出題する津田塾だけは受かった。
そもそも、合格圏内に入らない大学を受験しようと思ったのも、英語も世界史も現代国語も小論文を書けばよかったからである。
小論文と聞くとめんどくさいと思う人も多いと思うが、私はラッキーだと思ったのだ。
就職もそうだった。
数学も理科も大嫌いっていう典型的な文系人間の私がソフトウェア開発会社に就職できたのは、マニュアル制作も募集職種に入っていたからである。
最初から、プログラム開発など興味がなく、マニュアルを書くことしか考えていなかった。
会社の立て直しのときもそうだった。
新しいツールとしてブログがあり、文章で営業活動ができると知って、コミュニケーションがあんまり得意でない私は、これならできると思った。
というように、文章で大学に入り、文章で就職し、文章で生計を立て、文章で業態変革もした。
父が入院中から亡くなるまで続けたこと
次に父のことを書きたい。
確か2006年の12月頃だったと思う。
父が体調不良が続き、いよいよおかしいということで、地元の病院ではわからないということで札幌の病院を紹介され入院することになった。食べることがままならなくなった父はかなりやせていた。なかなか原因がわからず検査が続き、やっとすい臓がんだとわかったのだが、あまり良い状態ではなかった。手術をしたのだけれど、原発のがんは摘出できず、食べられるようにだけしてもらった。
そんなこんなで入院は3か月続き、退院するときに医者から言われたのは「何も治療しないでいると余命は3か月くらい」だということ。それから地元に戻って、抗がん剤の治療をしながら父は翌年の6月まで生きていることができた。
お葬式が終わって父の持ち物を整理していたとき、メモ帳が数冊出てきた。
そのメモ帳を見てびっくりした。父は入院した次の日から自分の記録をつけていたのだ。体温、血圧、食べたもの、食べたいもの、医師が言ったことをほとんど毎日書いていた。入院したころは、まだまだ生きる希望があったから、事細かく書いていた。最後の入院はゴールデンウィーク明けで、その直前は体力がなかったのか、体温だけとかになっていたけれど。
このときまで知らなかったけれど、父は「書く」習慣があったのだと思う。
そうでないと、自分の命が危ないというようなときに、メモ帳を買って毎日記録をつけるだろうか。
がんの影響で、食べ物が小腸から下に通らなくなってから入院したので、父は病院では絶食状態が続いていた。そうすると、いろんなものが食べたくなるらしく、治ったらこんなものが食べたいと、新聞の料理欄を切り抜いてノートに貼っていたのも思い出す。
父が亡くなってからの母が始めたこと
父が亡くなったあと、母が真っ先に自分のためにしたことはパソコンを手に入れたことである。
そして、パソコンを買うと同時にアメブロでブログを書き始めた。それから、中高年のための趣味のSNSに入会し、今でもせっせと日記を更新している。アメブロとほぼ平行で書いている。
父が亡くなって10年くらいになるが、ほかの人のブログを読んでは、「自分もこんなことをしてみたい」と私にリクエストを出すようになった。写真に文字を入れたい、コラージュしたい、動画を取り入れたいと、年々要求は上がってくる。その他、インスタグラムが気に入ったようで、インスタグラムにも写真や動画を投稿している。
仕事であまり帰省できない私は、母のブログやインスタグラムで安否確認をしている。
日々記録をつけていることに関しては、父も母も同じなのである。
そういえば、私が小学校低学年のとき、母が働き始めた。そのとき、父が一冊のノートを買ってきて、母と交換日記をするように言ったことを覚えている。しばらく、母と私はノートを書いていた記憶もある。
こう考えると、私の家族はみんな文章書きなのだ。
では、祖父母はどうだったのか。時間があればさかのぼってみたいと思う。
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白藤沙織
Web・印刷の株式会社正文舎取締役。 Webプロデューサー 兼 ライター。ときどきセミナー講師。 コーチやカウンセラーの資格を持ち、仕事に活かしています。 ダンス・歌・演劇好き。4コマ漫画のサザエさんをこよなく愛しています。
営業をどのようにしたらよいかわからないときに、Webサイトとブログ、SNSに出会う。以来、情報発信を丁寧にして未来のお客様と出会ったり、お客様のフォローをしています。
仕事もプライベートも「自分の生きたい人生を生きる」ために、「自信や勇気」を届けられたらうれしいです。