時は流れるのだから、必要ないものは消えても仕方がないのね
「アマデウス」という映画を知っていますか?
1984年に制作された映画で、作曲家サリエリの目を通した、超有名な音楽家モーツァルトの生涯を描いた作品です。
あっ、アマデウスというのはモーツァルトのこと。ウォルフガング・アマデウス・モーツァルトっていう名前なんですよ。
私は「アマデウス」には思い出があるんです。
私は社会人一年目にもらった冬のボーナスで、ステレオミニコンポを買いました。大学の4年間はカセットプレイヤーで音楽を聞いていたんですが、ちょうどその頃からレコードではなく音楽CDが発売されるようになったんですね。
私は音楽が好きで、大学生のときは音楽CDに憧れていましたが、仕送りしてもらっている寮生活をしている身では、その頃はちょっぴり贅沢なものだったの。ひたすらカセットテープで我慢してました(;´Д`)。で、自分で働いたお金で初めてまとまったお金を出して買ったのがミニコンポでした。当時で10万円近くしたと思うなぁ。そんな買い物を自分一人でしたことがなかったので、支払うときにドキドキしていました。これが1988年の12月こと。
いま、「ミニコンポ」でAmazonで検索したら、こんな商品がヒットしました。ソニーの製品を買ったから、値段を見てみると2万4千183円でした。
で、ミニコンポだけあっても音楽CDがないと聞けないじゃないですか。納品と同時に聞きたいって、そのときに買った音楽CDが「アマデウス」のオリジナルサントラ盤です。モーツァルトが好きだから、映画で聞いたあの音楽が部屋に広がるといいなぁと思ったんです。
なせ急にアマデウスの話をしているかと言いますと、昨日から参加していたエクスマ同窓会のセミナーで、藤村先生が映画「アマデウス」を観ることを勧めていたからです。
2年くらい前から、「感性とセンスを磨く」ため、経営者も芸術文化にふれよう、ビジネスばかりに浸るのはやめようという話をされています。その流れでアマデウスの話をされたのでした。
過去のものを手放しても問題ない
アマデウスの話を聞いて、私はふと冬のボーナスで買ったミニコンポを思い出したんです。
「あれ? 私はこのミニコンポを手放したよ」。
あんなにミニコンポとアマデウスの音楽CDで幸せな気分になっていたのに、ミニコンポは確か今のうちに引っ越したあとに手放しました。古くなって調子が悪くなったことと、場所をとるので不便を感じるようになったのです。それで思い切って廃棄しちゃいました。
が、私は音楽CDを聞けなくなったかというと、そうではないんです。なぜならば、、、パソコンにCDプレイヤーが搭載されて、音楽CDも聞けるようになったからです。しかも、音楽CDのデータは、ハードディクスにコピーすればCDプレイヤーはいらない。データが入っているから、パソコンで聞けるんです。音楽CDさえ必要ないんです。私はそれほど流れてくる音質にこだわるタイプじゃないんで、パソコンのスピーカーでまぁまぁ満足していました。
その後、子どもが自分でも音楽CDを聞けるようにと、小さなCDプレイヤーを買いましたが、、、
この話のポイントは、世の中の技術がどんどん進歩したら、絶対に必要だったものが思ってもいなかった製品ができて、なくても問題がなくなったことです。
そして、もうひとつ。私はアマデウスの音楽CDをなくしても、あんまり困らないかもしれないって思うんです。もちろん、思い出のものだから、大切にしていきたいんです。でもね、YouTubeで「アマデウス」って検索したら、アマデウスのサントラ盤が聞けるんです。Amazonプライムでは、アマデウスの映画も見られる。
方法にこだわらなければ、モーツアルトが好きっていう私の好みと、アマデウスを見たという思い出は失われないんですね。世の中はどんどん変わっていくんだな。
これはどういうことかというと、ハードの部分、操作方法、ノウハウはどんどん新しくなるけれど、ソフトの部分は個人的な思い出が詰まったものは失われないのではないかということ。大量生産されていくものは何らかの形で代替えできるのではないかということです。
たとえば、こどもの発表会の音源とか、個人的に撮影した写真とか、そういうものは失ったら取り戻せないけれども、社会一般に広まったものはその気になればほとんど手に入ると思います。
あぁ、そうか。生活の中で時代に合わなくなったもの、個人的に必要なくなったものは消えても仕方がないし、それで困ることはないのだな。
ということはですよ、自分の仕事でも同じことは起こります。今している仕事が時代に合わなくなったら消えても仕方がないし、それで誰かが困ることはない。これって気がつかないと恐ろしいことになると思いませんか?
自分たちはまだ仕事はなんとかなると思い込んでいるうちに、消えても誰も困らない状況になっていたら、もうそれは売り上げがどうこうとかそんな問題を超えてしまっている。業界ごと消える場合もあるかもしれないし、自分の会社だけが消える場合もあるかもしれない。
そんなことにならないためにも、情報の中から自分の行く方向を選び取る力と、直感で判断できる力を付けたいなぁと思った次第です。そのために文化芸術に触れて、感性を磨いていこうというのがエクスマ思考なんだなぁ。
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白藤沙織
Web・印刷の株式会社正文舎取締役。 Webプロデューサー 兼 ライター。ときどきセミナー講師。 コーチやカウンセラーの資格を持ち、仕事に活かしています。 ダンス・歌・演劇好き。4コマ漫画のサザエさんをこよなく愛しています。
営業をどのようにしたらよいかわからないときに、Webサイトとブログ、SNSに出会う。以来、情報発信を丁寧にして未来のお客様と出会ったり、お客様のフォローをしています。
仕事もプライベートも「自分の生きたい人生を生きる」ために、「自信や勇気」を届けられたらうれしいです。